研究紹介

北橋研究室

教員

研究分野

神経内分泌学

研究テーマ

  1. 脳深部光受容体を介した魚類の季節繁殖制御メカニズムの解明
  2. 光による情動行動の制御メカニズムの解明

研究概要

 現代社会には人工の光があふれており,真夜中でも眩しいほどの照明に囲まれていることも珍しくありません.そのような不自然な光環境は,不眠症や肥満など様々な健康被害につながっており,野生動物でも繁殖リズムや行動が変化してしまう例が報告されています.しかしながら,その詳しいメカニズムについては,まだよくわかっていません.光が動物の生理に影響するメカニズムを調べることは,生物学の基礎研究として重要なだけでなく,人工光による健康被害を防ぐ上でも大切です.

 実は,動物の脳の中には色々な光受容体があります.つまり,脳の中の神経自身が光を感じることができるということです.しかも,光受容体の種類によって受け取る光の波長が違っていたりもします.そこで,私達はメダカなどの魚類を使って実験を行い,脳の中で光を感じる神経とその働きを調べています.例えば,精神を安定させる作用があるセロトニンを作っている神経の一部に青色光受容体が存在していることを,熱帯魚であるゼブラフィッシュで発見しました.魚を青い光で飼育するとストレスをあまり感じないという報告がありますが,これらの青色光受容体を持つセロトニン神経がそれに関わっている可能性があります.人間でも青い光は気分を安定させると言われていますが,同じようなメカニズムが働いているのかもしれませんね.

理学を目指すあなたへ

 科学がどれだけ進んでも,生物にはまだまだ分かっていないことがたくさんあります.生物の不思議を少しでも解き明かすことができた時の喜びは,何物にも代えがたいですよ.