研究紹介

有機反応化学研究室(長谷川研究室)

教員

研究分野

有機化学,電子移動化学,光化学,ラジカル化学,グリーンケミストリー

研究テーマ

  1. 有機化合物の光誘起電子移動反応機構と合成化学
  2. 酸化還元試薬による有機電子移動反応機構と合成化学
  3. 電子移動に基づくグリーン有機分子変換法の開発

研究概要

 電子移動はプロトン移動と並び最も基本的な化学反応過程です。電子移動は様々な酸化還元反応の鍵過程であり,幅広い化学および化学技術分野に応用されています。また,電子移動反応は自然環境中や生体内でも起こっています(緑色植物の光合成や酸化還元酵素反応など)。

 有機反応化学研究室では,有機化合物の電子移動反応の特色を生かした新有機合成法の開発と新機能物質の創製を目指した基礎および応用研究を行っています。

 テーマ1:アミンを電子供与体(電子ドナー),カルボニル化合物および有機ハロゲン化物を電子受容体(電子アクセプター)とする光誘起電子移動反応の機構解明と有機合成への応用。強力電子ドナーである含窒素複素環化合物(窒素を含む環状有機化合物)を用いる光誘起電子移動反応と,そのドナー性の格段向上による超強力電子ドナー(スーパー電子ドナー)の開発。

 テーマ2:鉄(III)塩,銅(II)塩およびサマリウム(II)塩との電子移動反応で発生するラジカル中間体の反応性に対する影響因子の解明,反応経路制御法の開発と有機合成への応用。反応系内で発生させたアミンラジカルカチオンを試薬として利用する電子移動反応。

 テーマ3:可視光(太陽光と同じ波長の光),安価・低毒性のコモンメタル(⇔レアメタル),グリーン反応場(グリーン溶媒であるイオン液体やフルオロカーボン使用,あるいは溶媒非使用)を利用する有機合成法の開発。回収再生型有機電子・水素ドナー試薬の開発と触媒化。反応段階の短縮化(ワンポット合成)。

理学を目指すあなたへ

 有機化学反応を利用して,私たちの生活に役立つ様々な物質が作られています。その反応の仕組みを理解して新たな工夫をすることで,さらに優れた技術が生まれます。理学がそれを支えます。