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令和6年度 チャレンジングステージ

「リテラシー講座『化学』」

10月6日(日)、五十嵐キャンパス総合教育研究棟を会場に、「リテラシー講座『化学』」を開講しました。

N-Step新潟のチャレンジングステージには、受講生の“課題発見力”を養うため、STEAM(※1)の各要素からなる体系的なリテラシー講座が設けられています。このリテラシー講座において、受講生は理学・数学の基礎分野の学力に加え、科学技術を応用する能力を身に付けることを目指します。チャレンジングステージの第7回講義「リテラシー講座『化学』」では、イギリスの科学者マイケル・ファラデー(※2)の『ロウソクの科学』(※3)を題材に、新潟大学理学部化学プログラムの大鳥範和先生が講義と実験指導を行いました。

講座前半(10時00分~11時20分)は、総合教育研究棟B255講義室を会場に、『ロウソクの科学』についての講義を行いました。講義では、マイケル・ファラデーの生い立ちを紹介した後、“ロウソクの燃え方”をテーマに、ロウソクの燃え方に関するさまざまな疑問、ロウソクが燃えた時の「ロウの蒸気の行方」や「黒体輻射」といったファラデーが唱えた仮説について、受講生が考える機会を提供しました。

講座後半(11時20分~12時20分)は、総合教育研究棟C202化学実験室に移動して、講義で紹介したファラデーの仮説を検証する実験を行いました。実験にあたっては、ロウソク、ライター、アルミ定規、豆電球、電池、ガラス管、スタンド、ガスバーナーを準備し、受講生は「ロウの蒸気の行方」や「黒体輻射」の現象を一つずつ確認しました。

受講生は、『ロウソクの科学』を手がかりに、空気中の窒素を使って作られた化学肥料の発明(N2+3H2→2NH3)や、二酸化炭素の排出による温室効果の促進など、化学技術の発展がもたらす人類の発展と地球環境への影響のインパクトの大きさを学びました。

※1 科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術(Arts)、数学(Mathematics)の各分野を横断的・統合的に学ぶ教育方法のこと。STEAMは各スペルの頭文字をとった略語である。

※2 マイケル・ファラデー(1791.9.22~1867.8.25)
イギリスの化学者・物理学者。電気モーターの原理である「電磁誘導の法則」(ファラデーの法則)をはじめ、化学の歴史上、重要な発見を次々と成し遂げたことで知られる。1861年、ファラデーが70歳の時に、最後のクリスマス講演で「ロウソクの科学」を取り上げた。

※3 N-Step新潟では、マイケル・ファラデー著、三石巌訳『ロウソクの科学』角川文庫、1962年を使用。

講座前半:講義

講座後半:化学実験

イベント概要

日時:
令和6年10月6日(日曜日)
会場:
新潟大学五十嵐キャンパス総合教育研究棟B255講義室、総合教育研究棟C202化学実験室
講師:
大鳥 範和(新潟大学理学部長/新潟大学理学部化学プログラム 教授)
次第:
10時00分
講座開始、『ロウソクの科学』講義編
11時20分
『ロウソクの科学』実験編
12時00分
講師による液体窒素を使用した実演
12時20分
講座終了