物質循環科学分野
次の三つの分野の研究を複数の教員が協力して行っています。物質循環解析化学では、気圏・水圏・地圏における物質分布と循環の解析や微量物質の分析化学的研究を行い、物質転換化学では、環境汚染物質の化学的変化や、太陽エネルギーを用いた化合物合成など物質の転換に関する研究を行い、機能性物質科学では、地球・太陽エネルギーを有効利用するための光・磁気ディバイス材料の物性と物理化学的性質を研究に取り組んでいます。
物質循環科学分野の研究室
測定の困難な天然水中の超微量元素の濃度を、その化学状態別に測定する手法を新たに開発し、さらにこの手法を実際の天然水分析に適用することで、天然水の中での物質の動きや天然水の水質がどのようにして決定されるのかを明らかにするための研究に取り組んでいます。
太平洋、インド洋、南極海や東シナ海などにおける無機化学成分と同位体の分布を解明し、海洋における物質循環や環境変動との関わを探究する研究に取り組んでいます。長期の海洋観測、陸上研究室でのクリーン分離分析およびデータ解析を通して新しい発見を目指します。
有機反応化学研究室(臼井聡)研究紹介ページ
医薬品などの化合物の合成のための重要な反応中間体を効率よく生成する方法や、光と熱反応で生成した中間体の反応がどのように異なるのかを明らかにする研究を行っています。また、光反応を用いてPCBなどの環境汚染物質を効率よく分解する方法の開発や、有機発光素子の構成に必要不可欠な光導電性材料の開発を行っています。
高層大気から宇宙空間までの環境を対象に、原子分子物理学的な見地から研究をおこなっています。多価イオンや放射光を利用して、地球大気と太陽風との相互作用の解明、大気構成分子の光イオン化反応ダイナミクスの解明、宇宙空間での分子進化の解明などに取り組んでいます。
得られる知識
物質の特性・物質間の反応・地球および宇宙における物質循環の仕組み,などを理解する上で不可欠となる化学・物理の基礎知識や考え方,化学分析の手法,分析装置の操作技術と結果の解析技術,天文観測および天文データ解析に関する知識や手法
分野に関わる資格
危険物取扱者,環境計量士,衛生管理者,毒劇物取扱責任者,特定化学物質作業主任者