研究紹介

長束・鈴木研究室(生化学・分子生物学系)

教員

研究分野

糖鎖生物学,生化学

研究テーマ

  1. 糖鎖分子の構造機能相関の解明
  2. 糖鎖情報の解読
  3. 糖鎖生物学の研究ツール作成

研究概要

【糖鎖は細胞のコミュニケーション・ツール】
 細胞は糖鎖に覆われているので、近づいてきた他の細胞や分子は最初に糖鎖に出会います。糖鎖は、遺伝子型や環境に応じて様々な構造をとるので、細胞の内部表示装置としての役割を担っていると考えられています。例えば、ヒト・インフルエンザウイルスはヒトの糖鎖構造を認識してヒト細胞に感染し、鳥インフルエンザウイルスは鳥の糖鎖構造を認識して鳥の細胞に感染します。つまり、糖鎖は細胞社会のコミュニケーション・ツールなのです。しかし、そのコミュニケーションを媒介する言語の解読法がまだ見付かっていません。この糖鎖言語を解読できれば、細胞の社会形態を人為的に改変することも可能になるかも知れません。

【糖鎖の地図を作る】
 分子生物学にはゲノムデータベースが、構造生物学には、タンパク質立体構造データベースがあります。しかし、糖鎖研究はフロンティア―であるが故に、分野の基盤となる情報がまだ完備されていません。そこで私達は、糖鎖研究の地図ともいうべき、糖鎖アトラスを作成しています。

【糖鎖の働きを調べる】
 ゼブラフィッシュ胚の糖鎖構造分析や、糖鎖生合成酵素のノックダウン実験などにより、脊椎動物の発生における糖鎖の役割を研究しています。

【糖鎖を調べる道具を作る】
 糖鎖の分析には糖鎖関連酵素が必要不可欠です。しかし、市販品が少なく、オリゴ糖に対する特異性が不明なものもあります。そこで、糖鎖関連酵素の組換え体を作り、詳細な性質の解析と大量発現系の構築を行っています。

理学を目指すあなたへ

 理学部はその名の通り、自然の理(ことわり)を探し求めるための場所です。理を探す道具は「論理」ですから、論理的であることが望まれます。一方、理を探し求める動機は、知りたいという「欲望」ですから、理への止むに止まれぬ情熱が必須です。「欲望」と「論理」をあわせ持ったあなたに理学部をお勧めします。