物理学
プログラム面白い、は自然の奥にある。

物理学のすすめ

素粒子から宇宙までの物質=物(モノ)と、その奥にある法則=理(コトワリ)「物と理」を究めることは、急激に変化する時代を生きぬく確かな力になるはずです。

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物理学とは何だろうか

朝永振一郎博士(1965年ノーベル物理学賞)は、著書のなかで「物理学は自然界に起こる現象の奥に潜む法則を、観察事実に照らして探求する」ものと述べています。素粒子・原子核・原子の極微の世界から壮大な宇宙までを対象として、物質の根源や宇宙の始まりをめぐる謎を探究したり、物質の多様な性質を調べて、新物質の開拓にも挑戦したり。そして、広範な科学技術を支えているのが、物理学なのです。

お勧めポイントは?

物理学の幅広い分野がそろっており、興味の持てるテーマがきっと見つかるはず。野辺山天文台、KEK、放射線医学総合研究所などの研究機関で他大学の人と交流する機会もあります。また、医学物理の副専攻も選択できます。

研究の特徴は?

本学は、原子核や物性の量子科学研究で伝統ある研究拠点です。素粒子研究では、ノーベル賞受賞をサポートする研究を行ってきました。紙と鉛筆と黒板だけでなく、高性能な計算機を駆使した理論研究も盛んに行っています。

教育の特徴は?

古典物理学から現代物理学の基礎までをしっかり身に付けられるように、系統的に講義・演習・実験が整備されています。また、きめ細やかな指導が特徴で、大学院生を交えた「質問窓口」などの教育改善の試みも盛んです。

授業紹介

物理学基礎AⅠ

ニュートン力学の基本法則を微積分を用いて学びます。身の回りの物体や惑星の運動などを例に、質点の運動を微分方程式で表現することやその解法を学びます。高校で習う内容を体系的に整理し、「物理は公式の暗記ではない」ことを確認することで、4年間の学習の出発点とします。

統計力学ⅠA~ⅡB

ミクロな法則とマクロな現象の間をつなぐ学問が統計力学です。確率の考え方を用いて、温度やエントロピーなどの熱的な性質が理解できることを学びます。講義と並行して、豊富な具体例について問題演習を行います。(写真:解答の発表や検討の様子)

物理学実験A~D

実験することで、講義の内容を確実な知識にします。装置の動作原理や操作方法、データの処理方法など、実験技術の基本を修得します。電気回路、超伝導、X線や放射線の計測、核磁気共鳴(写真)など豊富なテーマを扱います。グループで協力することやレポートにまとめる能力を身に付けます。

課題研究A~D

4年次の一年間、研究室に分れて、理論ゼミや実験に取り組みます。教員・院生・学生どうしの密度の濃い議論を通して、先端的な研究課題に触れられます。年度末には、卒業研究の成果発表会を行います。

ほかにも魅力的な授業科目がたくさんあります!

基礎物理数学、物理基礎実習などの入門的な科目をはじめ、電磁気学、量子力学、統計力学などの本格的講義や豊富な演習・実験科目がそろっています。4年次の課題研究では、自主的に新しい知識や技術を獲得したり、課題を発見する姿勢を身につけます。個人の問題解決能力を鍛えるだけでなく、協働して課題解決にあたる体験を通して、コミュニケーション能力や自己表現力を高めることができます。

2つの学習方法(専門力プログラムと総合力プログラム)があります

専門力プログラム

大学院での研究につながるように、量子力学や統計力学などの現代物理学の学修を、重点的に進めます。さらに、相対性理論、素粒子物理学、原子核物理学、物性物理学、宇宙物理学などの科目を通して専門性を磨くと同時に、エレクトロニクスなどの基礎知識、計算機や実験装置の操作についての技能を身につけた専門人材を育成します。

総合力プログラム

物理学の学修を選択的に進め、論理性や問題発見能力を鍛えます。さらに、数理・情報、化学物理、生物物理、地球物理などを選択し、幅広い視野を身につけることで、例えば、データ・サイエンス、経済物理学や金融工学、または、新素材や新奇物質の開発などなど、多様化する社会のさまざまな分野で活躍できる人材を育成します。

研究の紹介

ミクロな素粒子からマクロな宇宙まで、自然の謎に挑む

淺賀岳彦 准教授

 物質の究極の構成要素(=素粒子)は何か? 素粒子はどのような性質を持つか? 素粒子反応を支配する法則は何か? これらの疑問を解き明かす学問が素粒子物理学です。
 素粒子物理学には、標準模型と呼ばれる理論があり、様々な実験結果をうまく説明し、大成功を収めました。しかし、標準模型では説明できない解決すべき難問も残されています。ノーベル物理学賞受賞の梶田氏が指摘したニュートリノの質量問題もその一つです。我々は、これらの問題を解決する素粒子統一理論の構築を目指しています。
 また、素粒子は宇宙とも深い関わりがあります。誕生直後の宇宙は、非常に高温で全ての物質はバラバラに分解され、素粒子反応が活発に行われていました。そのため素粒子の性質を正確に理解することで、宇宙を深く理解することができます。我々は、宇宙物理学の謎である、ダークマター、消えた反物質、宇宙の誕生と進化などを、素粒子理論をもとに解明します。
 私たちの研究は、宇宙がどうなっているかというマクロな世界を、ミクロな世界である素粒子物理学を用いて明らかにしていくことです。自然現象を全て説明できる究極の理論を目指し、日々研究を進めています。

研究者リスト

各研究者の氏名は新潟大学研究者総覧の研究者データ、研究紹介のページにリンクしています。

分野等 スタッフ
粒子・宇宙物理学
物性科学

就職状況

教員や公務員に就職するほか、多くの学生が大学院へ進学しています。日本学術振興会の特別研究員に採用されて研究者を目指す人や、医学物理士、アクチュアリー(保険数理士)、弁理士などの高度専門職を目指す人もいます。既に、大学教員として活躍している人もいます。
物理学プログラムで鍛えられた学生の「強み」は、物事の本質を見抜く力や、未知の課題に直面したときの解決能力の高さであると評価されています。そのような「強み」を生かして、多くの卒業生がさまざまな業種の民間企業で活躍しています。10年先・20年先の社会でも決して色褪せない基礎力を持った貴重な人材として期待されています。

就職先の例(順不同)

県内:日本精機㈱、グローバルウェーハズ・ジャパン㈱、富士通新潟システムズ㈱、キヤノン・イメージングシステム㈱、亀田製菓㈱、ほか。
県外:京セラ㈱、村田製作所㈱、沖データ㈱、TDK㈱、ニコン㈱、ソニー生命保険㈱、野村證券㈱、東日本旅客鉄道㈱、信越化学工業㈱、ほか。

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