自然環境科学
プログラム自然環境を多角的視点で捉える!

自然環境科学のすすめ

理学の基礎学力を身につけ、地球科学、環境生物学、物質科学に関する講義や実験、フィールドの授業を通して、自然環境を多角的に捉える能力を養おう!

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自然環境科学とは?

自然環境の仕組みや変動を解き明かすには、自然現象を理学の多角的な視点から総合的に捉える能力が不可欠です。本プログラムでは、物理学、化学、生物学、地学の基礎を身につけた上で、自然環境を理解する上で重要となる地球科学、環境生物学、物質科学などを学ぶカリキュラムが組まれています。また、豊かな自然観を養うために、様々な分野の実習や実験科目を履修し、環境社会学も学びます。これらを通して、自然環境での様々な現象の解明に向けて新たな理学的発想で探求できる人材や、生態系や環境保全の方面で活躍できる人材を育成します。

お勧めポイントは?

自然の仕組みを地球科学、環境生物学、物質科学といった専門分野において学び研究することができます。課題研究(卒業研究)では、少人数での密接な指導を通して個別のテーマで研究を行います。

新川漁港での生物学実習

研究の特徴は?

本プログラムでは、地球科学、環境生物学、物質科学の専門分野の教育・研究を複数の教員が協同して遂行します。地球環境科学、環境生物学、物質循環科学の3つの教育・研究分野があり、4年次にはいずれかの分野に所属して課題研究を行います。

イオンクロマトグラフィーによる酸性雨の分析

教育の特徴は?

豊かな自然観を養うために、物理・化学・生物・地学の様々な分野の実習や実験科目を履修できます。人間生活や産業活動と密接に関連した経済学・法学などの環境社会学も学びます。

新潟上空の降水粒子の動きを観測する気象ドップラーレーダー

授業紹介

古環境学

過去は未来への鍵である。過去の地球史イベントの発生機構や過程を調べることで現在の地球の成り立ちを理解し、未来におこる現象を予測することができます。本講義では、氷期・間氷期サイクル、とくに最終氷期~現在の期間に焦点をあて、気候学、海洋学、地形・地質学のそれぞれの立場から最新のデータを用いて解説し、現在の環境がつくられた過程と仕組みを学びます。

環境分析化学

より良い生活環境実現のためには、大気や水などの環境試料に含まれる有害化学物質の分析が重要になります。しかし不適切な化学分析が行われれば、環境について誤った評価が下されてしまうことも考えられます。本講義では、正確な分析値を得るためだけでなく、得られた分析値の妥当性を検証できる能力の獲得を目的に、分析化学に関する基礎的知識を身につけます。

適応生物学

生物は、様々な環境下に適応しながら進化を続けています。この講義では、水中生活を捨てて地上に進出し、多様に進化してきた動物と植物が、乾燥や熱、強い光、他の生物からの食害や病原菌などの環境から受ける様々なストレスに対して、どのように細胞内に情報を伝達し、どのような方法で順応し、適応する能力を身につけているのかを学びます。

課題研究

4年次に取り組む課題研究では、これまでの講義で修得した知識や手法を、実際の課題に適用することにより、それらを確実に自分のものとし、研究活動を通して得られた成果をまとめ卒業論文を仕上げます。年度末におこなう課題研究の発表会でその成果を発表します。

ほかにも魅力的な授業科目がたくさんあります!

物質科学A、B、C、環境気象学、多様性生物学A、B、C、物質反応化学、基礎量子力学、機能形態学A、B、自然環境科学総論、環境分析化学、生態学、地形学、保全遺伝学、地球流体力学、地球環境化学、古環境学、環境政策論、環境汚染論、進化生物学、環境経済システム論I、自然環境科学特論A、B、C、D、寒冷地形学、気候システム論、適応生物学、地質災害論、高層大気科学、エネルギー物質科学、自然環境科学実験A1、A2、B1、B2、C1、C2、数理演習、環境生物学野外実習A、B、C、地質フィールド実習、環境生物学演習

研究の紹介

脊椎動物における肺の進化的起源

藤村衡至 助教

 硬骨魚類は条鰭類と肉鰭類とに分けることができ、肉鰭類から四足類(両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類)へと進化しました。消化管の腹側から膨らんで形成される肺は、消化管の背側に形成される鰾と相同な器官と考えられています。しかし、肉鰭類のハイギョもシーラカンスも、条鰭類の最も祖先的な系統であるポリプテルスも鰾ではなく肺をもっています。一方、軟骨魚類は鰾も肺ももちません。そのため、肺と同じ構造が硬骨魚類の共通祖先の段階で獲得され、陸上進出した四足類では呼吸器官として発達し、条鰭類の系統では遊泳能力を高めるために肺から鰾へ進化したのであろうと考えられています。
 我々の研究グループは、肺形成に関わる分子メカニズムが硬骨魚類の祖先の段階で獲得されていたことを明らかにしました。Tbx4遺伝子は肺形成に関わることが知られていて、その肺エンハンサー(いつどこで遺伝子が働くのか決めるスイッチ)が実験的に特定されています。我々は、ゲノム解読されている脊椎動物のTbx4遺伝子領域を比較解析し、鰾をもつ条鰭類には肺エンハンサーが存在しないのに対し、陸上の四足類だけでなくシーラカンスやポリプテルスにも肺エンハンサーが存在していて、肺形成で機能することを実験的に示しました。
 現在は、条鰭類の系統でどのように肺から鰾へと進化したのか、ポリプテルス・ゼブラフィッシュ・シクリッドといった熱帯魚を使って、解析しています。このような生物の多様性に関する基礎研究に興味がある学生は、ぜひ自然環境科学プログラムに加わって、一緒に研究しましょう!

 

研究者リスト

各研究者の氏名は新潟大学研究者総覧の研究者データ、研究紹介のページにリンクしています。

分野等 スタッフ
地球環境科学
環境生物学
物質循環科学

就職状況

卒業生は、自然環境と人間の好ましい共存関係を探求する人材として、新エネルギー開発に携わる人、災害や環境汚染問題に取り組む人、生物の保護や環境保全に関わる人、および、環境施策に関わる人など、さまざまな分野で活躍しています。また、卒業生の約半数は新潟大学等の大学院に進学し、より高度な研究に携わっています。

就職先の例(順不同)

新潟県庁、福島県庁、群馬県庁、山形県庁、那珂市、温海町、国土交通省、労働基準監督局、新潟県立自然科学館、新潟県森林組合連合会、下越総合健康開発センター、三重県警察、JA伊達みらい、JA食品、北陸ガス、鈴与商事、JR東日本、日立ソリューションズ東日本、北日本新聞社、応用地質、日本郵政、アジア航測、朝日航洋

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