研究紹介

分子物質科学研究室(古川貢研究室)

教員

研究分野

物理化学,固体物性,磁気共鳴

研究テーマ

  1. 分子性固体の光誘起伝導性メカニズムの解明
  2. 分子性固体の磁気機能解明
  3. 分子性導体のスピンダイナミクス解明

研究概要

 エネルギー問題,環境問題といった社会問題を解決する方法の一つして,“機能性分子”を使ったデバイス開発が注目を集めています.化学的に合成された機能を持った分子を“材料”として使うことで,分子そのものの機能に加えて分子集合体としての性質(新しい磁性,伝導性,光誘起伝導性といった)を発現すると期待できます.しかしながら,現段階では実用化には至っておりません.その理由は,磁性や伝導性の機能性の発現効率が低いことに尽きます.課題克服には,“機能性メカニズムの解明”が重要な鍵を握ります.上記の機能は,すべて“電子”から発せられています.物質中で,電子は分子の形(分子構造)や分子の配列(結晶構造)を反映して雲のように広がりを持ち,その空間内での電子間の相互作用や動きによって磁性や伝導性が発現されます.つまり,機能性は電子の広がり方と密接に関係があるわけです.私たちの研究室では,構造(分子・結晶構造)を実験的に解明し,“電子スピン”という電子の自由度を直接観測することで電子スピンダイナミクスを解明し,理論計算(量子化学計算)によって理論的な解釈を行って分子集合系の機能発現メカニズムの解明を試みています.メカニズムを解明して,機能発現の鍵となる構造を見いだし,それらを新たな分子性機能性物質開発へとつなげる研究を行っています.

理学を目指すあなたへ

 分子は原子を組み合わせることで形成されます.実質的に無限な組み合わせが存在し,性質・物性も分子の数だけ存在するわけです.その多様な分子物質科学の世界を,電子を介して覗いてみませんか?