研究紹介

地震と断層の研究室(小林研究室)

教員

研究分野

構造地質学,構造岩石学,地震テクトニクス

研究テーマ

  1. 脆性断層・活断層・地震断層の構造地質学
  2. 断層岩類の構造岩石学
  3. 地質構造の発達過程と地震テクトニクス

研究概要

 脆性断層・活断層・地震断層の構造地質学,断層岩類の構造岩石学を手法として,地質構造の発達過程や地震テクトニクスを探求しています.

(1)活断層帯の解析:近年の内陸地震と関連した活断層帯とその周辺を調査します.地震発生の背景となった地質構造と断層帯の幾何学を解明するための地表踏査,断層の運動像と破砕帯で生じた物理・化学過程を解明するため,断層岩試料(地下浅部で形成された断層ガウジ)の小構造解析と分析を行います.また,地球物理学・古地震データと比較し,地震テクトニクスを考察します.調査対象は新潟県を含む東北・中部・北陸の活断層帯,山陰・九州の活断層帯など.

(2)大規模構造帯の解析:活断層帯に限らず,長期間の変形を記録している構造帯を対象とします.地表踏査,深〜浅部領域で形成された断層岩試料の小構造解析と分析,多重逆解法を用いた古応力解析,色解析などを行い,古期から新期にいたる構造発達史を考察します.調査地域は山陰ひずみ集中帯とその周辺,糸魚川-静岡構造線,中央構造線など.

(3)変形・変質素過程の解析:低活動性・未成熟な断層や,小断層・変形礫岩に着目し,破砕帯の内部に生じる作用を素直に理解します.トレンチ・ボーリング掘削試料を活用したり,好条件な露頭に限定し試料を採取します.断層岩試料の小構造解析と多様な分析(XRD,XRF,顕微ラマン分光など),分光測色計を用いた色解析などを行います.

理学を目指すあなたへ

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