理学部コロキウム

 理学部の先生方がどのような研究を行い、どのような成果をあげられているかをお互いに知りあい交流するために、2002年度から理学部コロキウムを開催しています。教職員、学部生、院生のみなさん、是非参加くださるようご案内いたします。学外の方も歓迎です。

第152回 理学部コロキウム

超伝導体の対称性とトポロジー
物理学プログラム 野垣 康介 助教
日時:
2025年12月24日(水)16:30 ~ 17:40
オンラインZoom
(教職員・学生の皆さんにはミーティングIDとパスコードを別途お知らせします)

講演概要

 極低温で電気抵抗が消失する超伝導現象は、Bardeen, Cooper, Schriefferによって、量子論の位相が巨視的スケールで現れる現象であることが明らかにされました。即ち、超伝導は、波動関数の位相の対称性に由来する量子凝縮相です。その後、超流動Heや銅酸化物超伝導体等において、位相の対称性だけでなく、空間の対称性をも破る異方的超伝導が確立されました。近年では、超伝導体の波動関数の幾何学に由来するトポロジカル超伝導が議論されています。

 対称性やトポロジーといった、現代物理学の根幹をなす普遍的な概念が、多様な量子物質に見出される様は驚愕に値します。

 本講演では、対称性とトポロジーをキーワードにして、超伝導体に見出される普遍性と多様性についてご紹介したいと思います。

コロキウム問い合わせ先: 長束 俊治
natsuka [at] bio.sc.niigata-u.ac.jp
※上記の [at] を @ に置き換えてください。