研究紹介
杉本研究室(動物学系)
教員
研究分野
血液学,細胞生物学,分子生物学
研究テーマ
- 造血幹細胞の自己複製機構に関する研究
- 血管新生制御機構の研究
- 概日リズムと動物の行動に関する研究
- 両生類の巨核球系細胞の増殖に関する研究
研究概要
多細胞動物には「幹細胞システム」が存在します。「幹細胞システム」は「機能的に分化した細胞」を作り続けると同時に,自己と同質の多分化能をもつ「幹細胞」を自己複製するシステムです。高等動物の様々な組織で「組織幹細胞」が見いだされていますが,これらの組織幹細胞の増殖と分化には共通の制御機構が存在するものと考えられます。
造血系には「造血幹細胞」が存在し,ヒトやマウスではその生涯にわたり「血液中の全ての血液細胞」を産生すると同時に,生涯にわたって自己複製を行い「造血幹細胞」を作り続けますが,現在でもその制御機構の全容は,明らかになっていません。テーマ①として,造血系の「幹細胞システム」が「造血幹細胞」をどのように自己複製するかを分子・細胞レベルからの解明を目指してマウスや培養細胞を用いて研究しています。テーマ②としては,血管新生の制御機構の解明を目指して,マウスの腫瘍における血管新生を研究しています。これらの解明により,デザインしたとおりに in vitro や in vivo で血管新生を制御できる技術が確立されるかもしれません。テーマ③としては生物の「概日リズム」の発信機構とその制御機構の研究をしています。哺乳類とは異なる変温動物において,この概日リズムの発信機構がどのようになっているのか,また動物の行動にどのような影響を与えるかについて研究しています。この研究ではカエルやミジンコを使って研究しています。テーマ④はこれまでにない培養細胞を使った細胞増殖に関する研究です。
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