研究紹介

高エネルギー物理学研究室

教員

研究分野

素粒子物理学実験, 放射線検出器開発

研究テーマ

  1. 加速器を用いた物質・反物質の対称性の破れの研究(Belle II実験)
  2. 放射線検出器の新開発と応用研究

研究概要

 素粒子物理学は近年日本人の活躍が目ざましい分野であり、2002年度に「ニュートリノ天文学」、2008年度には「対称性の破れ」の研究に対して日本人科学者にノーベル物理学賞が与えられました。これらの研究に関して、新潟大学高エネルギー実験グループはカミオカンデおよびBelle実験にその黎明期から参加し、大きな寄与を果たしています。これまで多数の院生が実験に加わり、ノーベル賞級の研究を支えました。現在も引き続き、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構で建設中の次世代Bファクトリー実験であるBelle II実験に参加し、現代物理学の謎の解明に最前線で取り組んでいます。

 新潟大学独自の研究テーマとしては素粒子測定装置の新開発を行っています。現在は有機半導体を用いた安価で汎用性の高い放射線検出器とプラスチックシンチレーターを用いた原子炉モニター用のニュートリノ検出器の開発研究をしています。また、最先端の実験のために開発した素粒子検出器を応用し、癌の早期発見などが期待される高精度診断装置を研究しています。基礎物理の分野にとどまらず、医療をはじめとする他分野と連携を通して、我々の生活と密接に結び付いている応用物理に関する研究開発を行うことも研究室の大きな目標の一つです。

理学を目指すあなたへ

 新潟大学では現代物理学の謎に迫る最先端の素粒子実験研究に参加することができます。国際共同実験を通して国内外の大学、研究機関と交流があり、学生でも実験が行われている研究所へ出向いて直接参加するチャンスがあります。また、企業と共同研究している新型検出器開発では独創性のある新しいアイディアを持った学生の力を必要としています。